Teono

自分の中での曖昧な情報や知識を更新しています。たまに調査記事を書きます。

徳島の阿波踊り問題 市長は誰のために踊っているのか

徳島の阿波踊りで、市長が総踊りの中止を求めたに関わらず、総踊りは行われたようです。市長が中止を求めた理由は「総踊りが他の3演舞場のチケット販売を低迷させるから」というものでした。

> 中止求めた実行委に反発 阿波踊り「総踊り」場外で強行(朝日新聞DIGITAL)
https://www.asahi.com/articles/ASL8F3D6XL8FPTIL00P.html


徳島の阿波踊りは、昨年までは「徳島市観光協会」によって運営されていたようです。
しかし、累積赤字や不透明な会計処理により、2018年に徳島市が債権を代理返済することで破産手続きを行うことになり、その後の運営を、徳島市が主導する実行委員会が引き継ぐことになりました。

徳島市観光協会を破産させるに至った経緯は次の報告書に書かれています。
不明瞭な会計と黒字に転じる見込みが少ないことがわかります。

> 阿波踊り事業特別会計の累積赤字の解消策等に関する調査報告書
https://www.city.tokushima.tokushima.jp/shisei/machi_keikaku/hokoku_20180205.files/20180207142746.pdf


阿波踊りを黒字化するには、大きな収入源である「チケット販売」を拡大しコストを最小化する努力が必要ですが、チケットについては徳島新聞が優先的に良い席のチケットを保有しているという情報もあります。(2017年にメディアにいろいろ言われていました)
この情報が正しい場合、まずは徳島新聞からチケットを取り戻さなくては、収入の拡大は難しいでしょう。

> 徳島市 議事録 平成29年第 2回定例会-06月12日-07号
http://voices.city.tokushima.tokushima.jp/voices/CGI/voiweb.exe?ACT=200&KENSAKU=1&SORT=0&KTYP=2,3&KGTP=1,2,2&TITL_SUBT=%95%BD%90%AC%82Q%82X%94N%91%E6%81@%82Q%89%F1%92%E8%97%E1%89%EF%81%7C06%8C%8E12%93%FA-07%8D%86&SFIELD1=HTGN&SKEY1=%93%BF%93%87%90V%95%B7&SSPLIT1=+%2B%2F%21%28%29-&KGNO=129&FINO=589&HUID=25096&UNID=K_H290612000711


2018年の阿波踊りは、徳島市が主導する実行委員会が引き継いだそうですが、その体制は例年通り、つまり徳島新聞の影響がある中で行われました。

市長は「総踊りが他の3演舞場のチケット販売を低迷させるから」という理由で総踊りの中止を要請しましたが、徳島新聞が優先的に良い席のチケットを確保できるのであれば、まずは徳島新聞の権益を奪うのが筋というものでしょう。

 

しかし、遠藤市長は徳島新聞の系列にある四国放送の出身です。

 

徳島市観光協会が管理していたドル箱、「阿波おどり会館眉山ロープウェイ」の権限が、2017年に徳島新聞社とエアトラベル徳島による共同団体に移ったこと、および、徳島市観光協会の債権を税金で代理支払いして、徳島新聞の影響を残しながらも、綺麗な「阿波踊り事業」を生み出したことなど、なんだか多々想像してしまいそうです。